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病院ブログ

【その他症例】多飲多尿について2018.12.03

年末に近づくにつれ寒くなり体調を崩すことが多くなる時期になってきました。今回は、様々な病気の症状となる多飲多尿について話してみたいと思います。

多飲多尿は字のごとく多く水を飲み多く排尿をするようになる症状ですが、どのくらいが病気の範囲なのかまでは把握されていない方も多いです。実際に排尿の量を調べるのは難しいので飲水量を調べてみるといいです。

ワンちゃんでは1日で100ml/㎏でネコちゃんだと1日で50ml/㎏以上の水分を摂取していると何か病気にかかっている可能性が高いと判断されます。より具体的に挙げると5㎏のワンちゃんだと500ml、ネコちゃんだと250mlの水分を1日で摂取した場合になります。もちろん、ごはんにも水分が含まれているので正確には測定できないと思いますが、一緒に暮らしているワンちゃん、ネコちゃんの飲む水の量が多いかもと感じたらペットボトルや計量カップなどを利用して測定して、上記の摂取量に近いのであれば一度ご相談されることをお勧めします。

では、次に具体的にこの多飲多尿という症状があるとどのような病気の可能性があるのか伝えていきたいと思います。腎不全や腎盂腎炎などの腎疾患、肝不全による肝疾患、子宮蓄膿症や敗血症による感染、糖尿病や副腎皮質機能亢進/低下症、ネコの甲状腺機能亢進症、高カルシウム血症、低カリウム血症、尿崩症などの内分泌疾患、または心因性によるものもあります。細かく分けるとさらに多くの疾病があるのですが大まかに挙げると上記の疾患が有名です。このように、多飲多尿は様々な疾病の症状なので、異常を感じた場合はなるべく早期に必要な検査をしていくが望まれます。

photo今回の多飲多尿のように様々な疾病が原因となる症状は他にも多くあるので何かワンちゃん、ネコちゃんで気になることがありましたら気軽にご相談していただけると幸いです。また、これからの時期は寒くなるので、飲水量が減ってしまい、そのせいで腎不全になってしまうことも多いのでなるべく水分を多めにあげる工夫をしてあげてください。


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【その他症例】『しこり(腫瘤)』を見つけたら・・・2018.11.28

今年も残すところ、あと1ヵ月。季節の変わり目で寒暖差が激しく感じます。
10月から健康診断キャンペーンを実施していますが、健康診断の際によく見つかるのが『しこり(腫瘤)』です。

腫瘤は、年齢・性別などを問わず発生し、発生場所も皮膚、乳腺、歯ぐき、お腹の中、精巣など様々です。
オーナーの方は、皮膚のしこりを発見しやすいと思います。

『しこり』=『腫瘍』というイメージがあると思いますが、実際にはすべてが腫瘍というわけではありません。腫瘍以外では、膿や血液などの貯留、炎症による腫れ、過形成(正常な細胞によるしこり)などがあります。
今回は『皮膚の腫瘤の診察手順』について簡単にお話をしていきます。

まず、問診・視診・触診などにより

1.動物種(犬・猫)、品種、年齢、性別(避妊/去勢の有無)といったプロフィール
2.動物の一般状態
3.しこりの発生部位と発症時期(気づいた時期)
4.大きさ・硬さ・外観 など

を確認します。
この時点で診断できる場合もありますが(猫の咬傷、発情に伴う乳腺腫脹など)、大抵は次の検査である『細胞診』に進みます。
細胞診とは、腫瘤の中にどのような細胞や液体があるかを確認する検査です。

1.腫瘤に細い針を刺して、細胞や液体を採取する
2.針の中に入った細胞や液体をスライドガラスに擦り付ける
3.染色をして顕微鏡で観察する

という手順で行い、皮膚の腫瘤であれば麻酔なしで実施できます。
(動物の状態や発生部位により鎮静が必要な場合もあります)
細胞診イラスト

この検査で、腫瘤が『腫瘍』なのか『腫瘍ではない』のか(もしくはどちらの可能性が高いのか)を判断し、その結果次第で、手術による切除/追加検査の実施/経過観察 などの方針を決定します。

皮膚のしこりを含め、動物の異常に最初に気づくのは(獣医師ではなく)オーナーの方がほとんどです。
日頃からスキンシップを心がけ、何か気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

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【その他症例】咳のお話2018.11.17

 「動物病院に連れて行かなくては」となるきっかけは様々あります。特に体調に何かしらの変化が見られたときが一番多いと思います。体調の変化として気が付きやすいものとしては「元気ない」、「食欲ない」、「吐いている」、「お腹壊している」、「くしゃみする」、「咳をするようになった」などがあります。
 今回は「咳」についてお話します。

 咳とは咽頭、喉頭、気管・気管支、心膜、横隔膜、胸膜、縦隔などに存在する咳受容体が機械的(痰や異物の混入、心拡大や腫瘍などにより気管・気管支が変異する、など)、細菌やウィルスなどによる感染での炎症性、刺激性ガスなどの吸入による化学的に刺激を受け、その情報が神経系を経由して延髄にある咳中枢に伝達され、そして神経系を介して声帯、横隔膜、肋間筋、腹筋が動いて起こります。

 咳の主な症状としては「こほっ、こほっ」や「がー、がー」など喉から発生する音として現れます。

 咳を起こす原因として心臓疾患(うっ血性心不全、進行した弁膜症による心拡大など)、気管・気管支疾患(気管虚脱、気管・気管支炎、気道内異物など)、咽喉頭疾患(喉頭麻痺など)、肺疾患(肺炎、フィラリア症など)があります。その他には短頭種気道症候群、アレルギーなどもあります。

 「咳」の原因を見るけるための検査の方法としては問診(どういった時にどういった咳が出るのか、原因を探る上で重要なヒントとなるのでよく観察しておくといいでしょう)、聴診(心臓の雑音の有無など)、レントゲン検査、血液検査(フィラリア抗原など)が主となります。その他には心臓超音波検査、気管支鏡検査、肺生検など特殊検査も場合によって必要になることもあります。

 治療方法としては上記に示した通り、原因が多岐に渡るため、「咳」の原因をしっかり見つけた上でその原因を治療してあげることになります。咳をはじめ、気になる症状が観察された場合には早めに動物病院にご相談ください。

咳を呈していない胸部レントゲン
咳を呈していない胸部レントゲン

 

気管虚脱(頚部)気管虚脱頚部

 

 

 

 

 

うっ血性心不全
うっ血性心不全

 

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