2022年も残すところあとわずか!
日に日に寒くなっておりますが、この時期に発症する傾向のある病気のひとつに『猫の下部尿路疾患(膀胱から尿道の病気の総称)』があります。
この下部尿路疾患の中で原因が特定できるものは全体の40%以下で、残り60%以上は原因が特定できない特発性(原因不明という意味)膀胱炎を占めています。
原因が特定できるものの中で、尿路結石や尿道栓子(炎症などで膀胱内でできた沈殿物の塊)によって不完全または完全閉塞を引き起こす病態は、約10~30%を占めるといわれています。
◆尿閉塞の注目点◆
- ・閉塞を起こすのはほとんどが雄猫
- ・閉塞している時間が長いと膀胱破裂や尿毒症(毒素が体中に回ること)になる
- ・早い段階で閉塞の解除をしないと死に至る(一般的に48時間以内)
◆主な症状◆
- ・頻尿や血尿
- ・排尿姿勢をとるが尿があまり/全く出ていない
- ・排尿姿勢の時間が長い
- ・重篤になると元気・食欲の低下、嘔吐 など
尿閉塞と閉塞以外の膀胱炎を症状だけで区別することは難しく、尿の溜まり具合や尿道の通過を確認する必要があります。
尿のトラブルはよくあることではありますが、一歩間違えると命にかかわることがありますのでご注意ください。
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