千葉・津田沼・習志野地域の動物病院グループ スマイルどうぶつ病院

病院ブログ

【その他症例】黄疸(おうだん)について2023.07.01

黄疸(おうだん)とは、血液中のビリルビン(ビリルビン:赤血球の破壊などによって生じるヘムから作られる)が上昇することで、『白眼の部分や皮膚が黄色くなる』、『尿の色が濃い黄色になる』などの状態のことをいいます。
ビリルビンは通常、血液を介して肝臓で処理され、胆汁として消化管内に排泄されます。

黄疸になる(ビリルビンが上昇する)主な原因は3つあります。

黄疸(おうだん)について

(1) 肝前性黄疸
赤血球が壊れすぎて肝臓で処理しきれない

(2) 肝性黄疸
肝臓の機能が低下して蓄積してしまう

(3) 肝後性黄疸
胆汁として消化管へ排泄できない

黄疸の原因により症状は様々で、消化器症状や元気・食欲の低下などがあります。
また、ビリルビンの上昇以外に症状があまり出ない場合もまれにあります。

普段から

・白眼や歯茎、皮膚(お腹 や 耳の内側など)などの色

・尿の色

などを確認して、『白眼や皮膚が黄色っぽい』、『尿の色がいつもより濃い(黄色っぽい)』と感じた際にはすぐにご相談ください。

よく遭遇する黄疸になる病気
免疫介在性溶血性貧血、猫の肝リピドーシス、肝不全(腫瘍、中毒など)、胆結石、胆嚢粘液嚢腫、膵炎など

 

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【症例】ワンちゃん、ネコちゃんの口の中に出来る“できもの”について2023.06.04

ワンちゃん、ネコちゃんは、口の中にできものができることがよくあります。

できものの原因としては、腫瘍、歯周病などがあります。
だだし、見た目だけでは、原因が何なのかわかりません。
生検(細胞、組織を一部とって調べる検査)が必要になります。
その結果を見て、今後の治療法を決めていきます。

ワンちゃんの口の中のできもの

写真のワンちゃんは、歯肉にできものができています。
生検の結果、悪性黒色腫(メラノーマ)をいう腫瘍であることがわかりました。
手術によって摘出し、その後、抗がん剤を投与しています。

口を気にする、ご飯の食べ方が変、よだれが多くなった、顔が腫れたなどは、口の中に異常がある可能性があります。
ワンちゃん、ネコちゃんにこのような状態が見られた場合は、一度、ご相談ください。

 

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【その他症例】粉瘤(ふんりゅう)という病気について2023.05.09

粉瘤(ふんりゅう)という病気をご存じでしょうか?
皮膚の内側にできる、角質(フケ)がたくさん貯留した袋状の病変です。
アテローム毛包嚢腫などの名前で呼ばれることもあります。

慢性的に皮膚がこすれると発生する場合もあるようですが、無関係の場所に発生することが多いです。
犬でしばしば見かけますが、猫もできることがあります。私たち人間にもできやすい病気のようです。

 細い針でしこりの中心をさし、中から角質が採取されることで臨床診断します(確定診断は病理組織検査が必要です)。

粉瘤(ふんりゅう)という病気について

くり抜き法という術式であれば、局所麻酔だけで治療が可能です。
しかし、写真のように内部で破裂したり、細菌感染を起こして強い炎症を起こしている場合は全身麻酔が必要です。

粉瘤が大きくなってきたら、早めにご相談ください。

 

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